日本語を勉強しましょう

基礎から学ぶ日本語

読解_日本語能力試験2017.12

サルの社会ルール

 

つながる脳 より採録

サルたちは自分の中の社会的ルールに照らして、自分より強いと知っているサルが隣にくれば、自分を弱いサルモードに切り替えて振る舞います。そして、自分より弱いサルがやって来たときには、強いサルとして振る舞います。そして、初めて会ったサル同士は、まずはどちらも強いサルとして相対します。
 この様子を見ていると、基本的にサルたちは、一人の時は強いサルとして振る舞っていることがわかります。つまり、サルたちのデフォルトのモードは強いサルなのだと僕は思います。
 このことは、デフォルトの社会性フリーの強いサル状態から、社会性をもった弱いサルに自分を変えるときに新しい機能が必要とされ、逆に自分が強いサルに戻ったときには、その機能を解除することでもとに戻るということを示唆しているように思います。
 それでは、強いサルから弱いサルに移行したときに発現される機能とは何でしょうか。それは今回の実験の結果から見えてきた通り、行動の「抑制」であると僕は考えます。強いサルに対して、自己の欲求を抑制することが彼らの行動から私たちが見ることができる最大の変化です。ということは、抑制の形をとって表現される弱いサルの行動は、非言語的なメッセージとして私たちが理解できるように、強いサルにも間違いなく伝わっているはずです。

 

「サル化する」人間社会 より採録

「私たちは言葉を使い、あるいはインターネット技術を使い、情報交換をしているような気になっていますが、最も重要な情報は対面した相手の目を通して得られるはずです。人間は相手の言っていることだけではなく、その態度、顔、表情や目の動きから相手の性格をつかみ、評価をします。
 言葉だけではわかり合えないのが人間です。どんなに技術が進歩しようと、私たちは太古より身につけたフェイス・トゥ・フェイスを捨て去ることはないでしょう。」

 

今回のテストにこのような文章が触れたので、

是非読んでおきたいです。

また、正解回答のは:

59.弱いサルは強いサルに挑戦するようなことはしない。

60.視線を様々な意味に使い分けること。

61.お互いの感情をうまく伝え合うために必要なもの。

62.情報機器の発達で視線がコミュニケーションに果たす役割が失われつつある。